2009年5月20日水曜日

損益計算書からわかる企業のロバストネス

こんばんは。

株のナンピン買いにより世界同時不況の影響を
もろに受けている会長、永原です。

このサイトの読者さんには企業の経営者の方も多く、
また超交流会の幹事にも、
CEO、中小企業診断士、経済学研究科の先生・博士学生と
ソウソウたるメンバーがいるというのに、
今回はあえて無謀にもド素人の私が企業経営を論じます。


株屋にとって、財務諸表というのは競馬新聞と同じです。
馬(上場企業)の過去の成績データをじっくり調べ、どの馬券(株)を買うかを判断します。

どんな馬券を買うべきですか?

過去、一貫して良い成績を上げている馬の馬券を買うべきです。
株も同様。

一貫して収益を上げている企業=永続的競争優位性を持つ企業の株を買いなさい。
(「バフェットの財務諸表を読む力」,メアリーバフェット・デビッドクラーク,徳間書店)


たとえば、損益計算書の販売および一般管理費(SGA費)の項目を見てみましょう。
バフェットが推奨する銘柄(永続的競争優位性を持つ企業)は、
粗利益に対するSGA費の割合が一貫してしています。
(例:コカコーラ、常に59%)
すなわち、長年にわたってこの割合がほぼ一定値なのです。

一方、永続的優位性を持たない企業は、この比率が激しく変動します。
(例:GM、28%~83%)
これは、この企業が厳しい競争に苦しんでいることを示しているのです。

景気に左右されず、ライバルの出現にも動じない。
このような一貫性をもつ性質を、私の専門の制御工学では
ロバストネス(頑強さ)と呼んでいます.

制御工学の知見から、ロバストネスを得るためには
  1. 最悪な状況を常に想定して経営を行う。
  2. 数値目標と現在の状況のずれを常に測定し、経営にフィードバックする。
  3. しかし、数値目標からのずれに対して敏感になりすぎない。(右往左往しない)
ということが大切です。
(注意:制御工学のストラテジーを単に経営戦略に翻訳しただけで、理論的な根拠はまったくございません!)


ちなみに、ロバストネス(永続的競争優位性)を持つ企業は、
短期間で飛躍的に成長するということはありません。
しかし、長期間(10年以上のスパン)でみた場合、ほぼ確実に成長します。
だから、バフェットは30年以上という長い期間、株を持ち続け、
利益をあげているのです。


私のように、売るに売れなくなって塩漬けしているのとは、明らかに異なりますね(泣)

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